大阪・びわ湖毎日マラソン、 23歳星岳が初挑戦V


2時間7分31秒、タイム含め「驚き」、目標を上方修正へ

大阪・びわ湖毎日マラソン、23歳星岳が初挑戦V

大阪マラソン・びわ湖毎日マラソン統合大会。男子の1位でゴールする星岳=27日、大阪城公園

大阪・びわ湖毎日マラソン、23歳星岳が初挑戦V

男子の1位でゴールする星岳=27日、大阪城公園


 
 歴史のあるびわ湖毎日マラソンと大阪マラソンが統合し、生まれ変わったレースの「初代王者」は23歳の星だった。2時間7分31秒。「この記録で優勝とは考えていなかったので驚き。うれしいし、思い入れのある大会になった」。初マラソン日本最高記録を更新した新鋭は、素直に喜んだ。

 勝負どころと読んだ35キロすぎまでは、じっくりと集団の中で力をためた。「マラソンを多く経験している人の胸を借りて、できるだけ後方で余計なことはしないように」

 意を決して先頭に立ったのは38キロの手前。山下、浦野との競り合いから「勝負に勝つ、記録を出すという部分で、あそこで出て押し切るのがベストだと思った」。2人との差をじわじわと広げ、そのまま逃げ切った。

 宮城県出身で、明成高(現仙台大明成高)から帝京大に進み、2年時に箱根駅伝の10区で区間賞を獲得。「早めに挑戦したい」と社会人1年目に臨んだマラソンで、思ってもいなかったという世界選手権の派遣設定記録突破とMGC出場権獲得の両方を達成した。

 「チャンスがあれば五輪も世界選手権も挑みたい。今回で少しマラソンの見方が変わったかな」。競技人生の目標と定めている2028年ロサンゼルス五輪よりも早く、世界に羽ばたくきっかけと自信をつかんだ。