宮内庁元侍従長の渡辺允氏が死去、85歳


上皇ご夫妻の活動を支える、著書に「天皇家の執事」など

宮内庁元侍従長の渡辺允氏が死去、85歳

渡辺允氏

 1996年から約10年半にわたり宮内庁侍従長として上皇陛下御夫妻の活動を支えた渡辺允(わたなべ・まこと)氏が8日午前9時37分、誤嚥(ごえん)性肺炎のため東京都内の医療施設で死去した。85歳だった。東京都出身。葬儀は近親者で執り行い、後日お別れの会を開く予定。

 59年外務省に入り、駐ヨルダン大使や中近東アフリカ局長、儀典長などを歴任。95年宮内庁式部官長、96年から2007年まで侍従長を務め、上皇陛下御夫妻のサイパン慰霊訪問に同行した。

 退任の記者会見では「在任中に紀宮さま(黒田清子さん)が結婚され、幸せな家庭を築いたのが一番の思い出」と語った。

 退任後は著書「天皇家の執事」などを出版。12年から20年まで宮内庁参与を務めた。