西山雄介が初マラソンで優勝、世界へ確かな一歩


別大マラソ、 2時間7分台の好記録、 勝負どころも冷静に

西山雄介が初マラソンで優勝、世界へ確かな一歩

2時間7分47秒の大会新記録で初優勝した西山雄介=6日、大分市営陸上競技場

西山雄介が初マラソンで優勝、世界へ確かな一歩

39㌔すぎ、先頭争いをする西山雄介(中央)ら=6日、大分市(代表撮影)

 初マラソンでも、終始冷静だった。2時間7分台の好記録で優勝した西山は「楽しかったのが一番の感想」と喜んだ。

 強い北風の中、レースは35キロを過ぎて大きく動いた。西山は、古賀が飛び出しても慌てず、じわじわと迫る。追い付いた後、40キロを過ぎてから突き放した。「足はきつかったが、ここまできたら勝ちたいという気持ちが強かった。勝負どころでスパートできた」。心は熱く、それでも落ち着いて状況を見極めた。

 駒大からトヨタ自動車入りし、27歳でのマラソン初挑戦。その下地はできていた。トラック種目をメインにしつつ、長い距離を踏む練習を積んできた。マラソンへの思いが強くなったのが、東京五輪の切符が争われた2019年9月のMGCだ。

 テレビで見て「この舞台で戦いたいと、明確になった」。以前にも増して、練習前後の準備や体のケアにも気を配った。

 ターゲットにしていたMGC出場権を獲得。世界選手権代表候補にも名乗りを上げた。「もっと上を目指したい。世界を見据えてやっていかないといけない」。飛躍へ、確かな一歩を踏み出した。