JR東日本、駅員に小型カメラ装着を検討


トラブル対応を迅速化する狙い、プライバシー保護と両立へ

JR東日本、駅員に小型カメラ装着を検討

「ウエアラブルカメラ」を胸に装着した警備員のイメージ(JR東日本提供)

 JR東日本が制服の上に装着する「ウエアラブルカメラ」を駅員に配備する方向で検討していることが25日、分かった。利用客とのトラブル対応を迅速化するのが狙い。4月にも導入する予定で、プライバシー保護との両立を検討する。

 同社は2020年、警備員にウエアラブルカメラを配備し、新幹線の車内を巡回する実証実験を実施した。離れた場所でライブ映像を見ることができ、車内で異常が起きた場合の後方支援に役立つことを確認。21年の東京五輪・パラリンピック期間中、実際に運用したという。

 国土交通省によると、全国の鉄道会社で20年度に起きた職員に対する利用客の暴力行為は439件に上った。前年度からは172件減ったが、同省は「(利用者が減った)新型コロナウイルスの影響を考えれば依然として多い」とみている。

 同社は駅員にもカメラを装着させ、暴力を振るわれた場合などへの対応について強化を図るという。対象とする駅や時間帯は今後決める。

 運用に当たっては常時監視の是非やデータの保存期間などが論点になるとみられ、同社は「個人情報保護法に準じて検討する」としている。