短編動画投稿アプリ「TikTok」が「ステマ」か
日本法人、インフルエンサーに報酬払い動画投稿を依頼
短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の運営会社の日本法人が、ツイッター上で影響力のある複数の利用者に報酬を支払い、特定の動画を投稿させていたことが24日、同法人への取材で分かった。広告であることを伏せて宣伝する「ステルスマーケティング」(ステマ)に当たる可能性がある。
アプリは中国IT大手の字節跳動(バイトダンス)が運営。音楽や文字を加えた動画をスマートフォンから投稿でき、昨年7月の月間利用者数は世界で10億人に達した。
バイトダンス日本法人によると、発信力の強い複数の「インフルエンサー」に、ティックトックに投稿された動物の動画などをツイッターで拡散するよう依頼していた。
同法人は24日、「コンテンツを広げる施策の一環で、広告表記が必要という認識はなかった。結果としてユーザーに誤認を与える可能性は捨てきれず、再発防止に取り組む」と説明。施策は昨年末に終えたといい、開始時期や報酬額など「契約の詳細は話せない」としている。
ステマは、広告主から報酬を受け取りながら関係性を示さず、口コミのように商品を勧める行為。広告会社などでつくる「WOMマーケティング協議会」は運用指針で、「正確な情報を知る機会を損なう恐れがある」と指摘している。