全豪テニス、ダニエル太郎がマリーを破る
勝負強く壁破り3回戦進出、刺激受ける元1位から白星
全盛期の力を失ったとはいえ、相手は元世界1位。ダニエルは感情の高ぶりはあっても、「コントロールできた。揺さぶられなかった」。言葉通りの集中力を発揮した。
第1セット第3ゲーム。抜群の守備力を武器に四大大会3勝を挙げたマリーに、ストローク戦で根負けしなかった。鋭いダウンザラインも強力。6度のジュースの末にブレークに成功した。このセットを先取した後も、第2セットでは相手のブレークチャンスをことごとく阻止するなど勝負強かった。
股関節の手術から復活したマリーの情熱には感服しており、「本当に好きなんだなと伝わってくる」。自身は2018年にツアー初優勝を果たし、ランキングも64位まで上げたものの、19年途中から100位以下に低迷する日々が続いている。マリーは意欲をかき立ててくれる存在でもある。
感慨深い勝利で、四大大会初の3回戦進出を決めても「結果に気取っちゃいけない。何をやらないといけないかを感じながら、前に進んでいきたい」。まだ満足はしていない。(時事)