イトーヨーカ堂、消費期限別に値引き


食品ロス削減へ実証実験、持続可能な社会づくりに貢献

イトーヨーカ堂、消費期限別に値引き

消費期限と在庫状況に応じて複数の価格で販売される洋菓子の電子棚札=11日、東京都墨田区のイトーヨーカドー曳舟店

 イトーヨーカ堂など民間企業7社は11日、食品の廃棄ロス削減に向けた実証実験を12日に始めると発表した。一つの商品で賞味・消費期限別に値引き幅を変え、複数の価格で販売する実験を行い、食品ロスを削減できるか検証する。

 価格を期限ごとに設定する実験は、イトーヨーカドー曳舟店(東京都墨田区)で2月28日まで、2回に分け計40日間実施。洋菓子などに期限別のアルファベットを印字したラベルを貼り付ける。期限が近く在庫が多い商品の価格を機動的に値下げし、変更後の価格を電子棚札でアルファベット別に表示する。商品を売り切り、期限切れ商品の廃棄を減らす狙い。

 野菜などの生鮮食品では、出荷商品の管理ができる電子タグを活用。最適な調理法や収穫時の状況を説明する動画を店頭で流し、価格や鮮度以外の情報も提供して購入を促す。

 イトーヨーカ堂の三枝富博社長は11日の記者発表会で、「お客さまとともに取り組み、社会課題の解決や持続可能な社会づくりに貢献したい」と語った。実験は経済産業省の委託事業の一環。