スピードスケートの小島良太、1000mで五輪へ


地の利生かし国内最高記録更新、小平も認める滑走技術

 

スピードスケートの小島良太、1000mで五輪へ

男子1000㍍で滑走する小島良太=30日、長野・エムウエーブ

 ゴール直後、男子1000メートルの小島は力強いガッツポーズに確信を込めた。最終組の一つ前で国内最高記録を更新して1位に。「いい滑りができたな」。残り2人にも抜かれず、初の五輪切符をつかんだ。

 200~600メートルのラップは参加選手の中で最速の24秒86。カーブでつくったトップスピードを生かす持ち味を存分に見せつけた。

 初めて参加した五輪選考会。内心は「こんなプレッシャーがあるんだな」と不安を抱えた。それでも打ち勝てたのは、幼少から通い、今では所属先となったエムウエーブが会場だったからこそ。「このリンクは友達。氷は仲間と思って楽しむ」と己に言い聞かせた。

 ここを拠点にする同じ長野出身の小平とともに練習を重ねたこの数年で、スケーティングの質が格段に向上。「氷に力を満遍なく伝えられるようになってきた」。スムーズに加速する技術の高さは、小平も「本当に参考になる」と一目置く。

 地の利を生かして国内最高とリンクレコードをマークしたご褒美は、15万円の報奨金。「冬のボーナスをいただきました」と笑いを誘った。