全国高校駅伝、世羅が連覇、女子は仙台育英


追い付かれてから真価、主将不在を補う総合力の高さ示す

全国高校駅伝、世羅が連覇、女子は仙台育英

男子1位でゴールする世羅アンカーの村上=26日、たけびしスタジアム京都

全国高校駅伝、世羅が連覇、女子は仙台育英

女子1位でゴールする仙台育英アンカーの須郷=26日、たけびしスタジアム京都

 世羅は前半勝負を見据えていた。ところが、3区終了時点で2位とのタイム差は15秒。「追い付かれてアンカー勝負になるのかな」。その時点で新宅監督が抱いた不安を一掃したのが4区(8・0875キロ)の3年生、吉川の力走だった。

 区間の序盤で、洛南と倉敷が背後にぴたり。吉川は動じない。「(相手の2人は)ハイペースで来て、疲れがたまっていると思った。自分のところで流れを変えたかった」。6キロ付近でギアチェンジ。再びリードを広げると、以降もチームは安定感のあるレース運びで首位を明け渡さなかった。

 アンカーを務める予定だった主将の塩出が故障で欠場。精神的支柱の代役となった2年生の村上は「誰が走ってもいい状態に仕上がっていた。僕がエースになる気持ちを持って走った」。言葉通りに区間賞の快走。総合力の高さを示した。

 「大会記録を更新して連覇」を目標に掲げた今大会。6年前に先輩たちが樹立した記録には3秒届かなかった。村上は「それを来年へのモチベーションにしたい」。尽きることのない向上心が、最多優勝回数を更新し続ける原動力になっている。

先行逃げ切りがずばり的中、1区にエース起用しはや独走

 2位以下に1分以上の差をつけての完全優勝。作戦がはまった快勝に、仙台育英の釜石監督は「完璧過ぎて怖い」と会心の笑みを浮かべた。

 大会直前に「直感で」決めたという先行逃げ切り策が決まった。1区の米沢が競技場から先頭に立ち、みるみる後続との差を広げて独走。いきなり30秒のリードを奪った。

 「任された意味を考え、2位以下を引き離そうと思っていた」と米沢。当初はアンカーで起用される予定だったエースに続き、2区の杉森、3区の山中も連続区間賞。同監督の「3区が終わって30~40秒あれば」という想定を上回る1分15秒ものアドバンテージを得た。

 4、5区の1年生2人も盤石の走り。監督が「たすきを落とした以外は完璧だった」と最後の中継地点でのハプニングを冗談めかして振り返るほど、危なげがなかった。

 けが人が出て3位に終わった昨年の反省から、練習は量を減らして質を重視。優勝した2017年、19年のチームと遜色のない地力を付けてきた。米沢は「けがなく練習を積めたことで、自信を持ってスタートできた」。前評判通りの実力を見せつけた完勝だった。