電通社員自殺6年、「今も相次ぐ過労死に憤り」


高橋まつりさんの母が手記を公表、国にさらなる対策求める

電通社員自殺6年、「今も相次ぐ過労死に憤り」

過労自殺した高橋まつりさん(左)と母幸美さん=2012年4月撮影、神奈川県箱根町(幸美さん提供)

 広告大手電通の新入社員だった高橋まつりさん=当時(24)=の過労自殺から6年となる25日、母幸美さん(58)が手記を公表した。今も相次ぐ過労死への憤りを表し、国にさらなる対策を求めた。

 まつりさんが生きていたら30歳になっていた今年、幸美さんは「幸せになるためにあんなに頑張っていたまつりを思うと、母さんは涙が止まりません」と心境を明かした。

 幸美さんの元には過労などで悩む人からの相談が絶えないという。手記では「母さんはあなたのことを毎日思って、必死に頑張っているよ。でも『まつりが日本の働き方を変えたよ』と、あなたに報告できません」と現状をつづった。

 新型コロナウイルス禍で導入された在宅勤務により、「生活が苦しくなったとの声もある」と指摘。「残業代がなければ生活が成り立たない賃金制度などに対して、大きな改革がなされることを望む」と記した。

 大手企業で相次ぐ過労死やパワーハラスメントなどに「憤りを感じている」とし、法整備などで「社会全体で許さない体制をつくってほしい」と強調。電通には「社員の命と健康を最優先にした経営を」と求めた。