JR東海の315系、在来線車内に防犯カメラ導入
22年ぶりの新型通勤車両、バリアフリー化や省エネも
JR東海は3日、約22年ぶりの在来線新型通勤車両「315系」を愛知県春日井市で報道陣に公開した。鉄道車両内で相次ぐ襲撃事件を踏まえ、同社の在来線車両で初めて防犯カメラを標準装備した。来年3月から中央線の名古屋-中津川間で運転を開始する。
カメラは1両当たり5台、乗務員と音声でやりとりできる非常通話装置も設置した。国土交通省は鉄道各社が今後、新たに導入する列車内に防犯カメラの設置を義務付ける方針を決めており、JR東海は新型車両を東海道線や関西線などにも順次投入する。
新型車両は、全編成に車いす対応トイレを設けるなどバリアフリー化も進めた。電力消費量は運行中の「211系」に比べて約35%削減。座席幅は1人当たり1センチ広げた。315系の投入に伴い、旧国鉄から引き継いだ車両は来年3月ですべて引退する。