住宅全焼し焼け跡から2人の遺体、油まき放火か
現場から可燃性液体、同居する伯父の所在確認を進める
兵庫県稲美町で住宅が全焼し、焼け跡から2人の遺体が見つかった火災で、現場から可燃性の液体が検出されていたことが22日、捜査関係者への取材で分かった。遺体はこの家に住む小学生の兄弟とみられる。県警は何者かが油のようなものをまいて火を付けたとみて、現住建造物等放火容疑で捜査している。
捜査関係者によると、現場に油のようなものがまかれた跡があり、可燃性の液体と判明した。短時間に激しく燃え広がったことなどから、県警はガソリンや灯油などをまいて放火した可能性があると判断。連絡が取れていない同居の50代伯父が何らかの事情を知っているとみて、行方を捜している。
県警によると、火災は19日深夜に発生し、木造2階建て住宅が全焼。焼け跡から兄弟とみられる2人の遺体が見つかった。住宅には兄弟のほか、50代の父と40代の母、伯父に当たる母の兄の計5人が暮らしていた。
出火時は、両親とも不在だった。伯父は数年前から同居していたが、家族との接触は少なかったという。伯父は車の運転免許を持っておらず、県警は出火前後に徒歩で現場を離れた可能性もあるとみて所在確認を進めている。
近所の住民によると、住宅は母と伯父の実家。22日は雨の中、現場検証が行われた。燃え残りの木材などが積み上げられ、中には焦げた教科書や落書き帳もあった。