大谷翔平選手の地元、満票MVPの快挙に沸く


喜ぶ岩手県・北海道、「誇らしい」「元気をもらった」

大谷翔平選手の地元、満票MVPの快挙に沸く

米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手のMVP受賞を伝える号外を受け取る人たち=19日午前、盛岡市

 米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手(27)が19日、ア・リーグ最優秀選手(MVP)に満票で選ばれた。「誇らしい」「元気をもらった」。類を見ない投打「二刀流」で成し遂げた歴史的快挙に、出身地の岩手県、プロ野球日本ハム時代に過ごした北海道は喜びに沸いた。

 花巻東高校(岩手県花巻市)野球部OBで、大谷選手の先輩に当たる田中正樹さん(50)は「高校生の時に練習を見ていたが、この10年で岩手の大谷から日本の大谷、世界の大谷になった」と絶賛する。現在は盛岡市内で居酒屋を営むが、東日本大震災で同県大槌町の店が被災した。「震災でも新型コロナでも大きなダメージを受けたが、活躍を見て元気をもらってきた。これからも楽しみ」と熱っぽく語った。

 盛岡市の百貨店前では新聞の号外が配られた。受け取った同市の宮秀一さん(79)は満票での決定を「期待していた。岩手の誇り。感激した」と笑顔。花巻東高出身という菊池みな子さん(66)は「毎日テレビで活躍をチェックしていた。これからもますます楽しみ」と話した。

 札幌市の洋食レストラン「にしかわ」社長の西川誠一さんは「飛び上がって手をたたいて喜んだ。感無量」と興奮冷めやらぬ様子。店は日ハム応援企業に名を連ねており、「満場一致でMVPを取るような選手が日ハムから出たことに誇りを感じる。彼を育てた日本の野球が全世界に認められた」と声を弾ませた。

 通っていた小学校に大谷選手が訪れたことがあるという男子大学生(19)は「親近感がある。うれしい」。60代女性は「万歳です。野球に詳しくはないけれど、ずっと(大谷選手が活躍する)ニュースは追っていた。今後も活躍してほしい」と拍手を送った。