赤木さんの公務災害情報、黒塗り部分を開示
公文書改ざん問題で自殺、遺族の請求により人事院が開示
学校法人森友学園への国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、自殺した同省近畿財務局職員赤木俊夫さん=当時(54)=をめぐり、遺族が請求していた公務災害補償に関する赤木さんの個人情報を人事院が開示したことが17日、分かった。開示は8日付で、妻雅子さん(50)の代理人弁護士が明らかにした。
これまで人事院が開示した約70ページの行政文書は、2019年の決定により大部分が黒塗りだったが、雅子さんからの不服申し立てや情報公開・個人情報保護審査会の答申を踏まえ、同院が10月29日付で決定を取り消していた。文書は数カ所を除き全てが開示された。
文書では、赤木さんの自殺を公務災害と認定する一方、改ざんとの表記は使わず、「上級官庁との連絡調整、指示事項への対応業務」で負担が増加したと指摘。改ざんをめぐる国家賠償請求訴訟で、既に国側が示した文書と同様の内容だった。