日本版GPS「みちびき」後継機を打ち上げ


鹿児島・種子島からH2Aロケットで、精密測位を実現

日本版GPS「みちびき」後継機を打ち上げ

測位衛星「みちびき」を搭載し、打ち上げられるH2Aロケット44号機=26日午前、鹿児島・種子島宇宙センター(三菱重工業提供)


 
 三菱重工業は26日午前11時19分、日本版の全地球測位システム(GPS)実現を目指す測位衛星「みちびき」初号機の後継機を、鹿児島県・種子島宇宙センターからH2Aロケット44号機で打ち上げた。衛星は約28分後にロケットから分離、予定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。

 みちびきは米国のGPSを補完し、数センチ単位の精密測位を実現する日本独自の衛星で、内閣府が運用する。日本のほぼ真上を通る軌道(準天頂軌道)に投入される。既に4基が稼働中で、カーナビやスマートフォンなどの対応機種が電波を受信し、位置情報の精度向上などに生かしている。

 今回は2010年に打ち上げられ、設計寿命を超えた初号機の後継となる。政府は23年度をめどに、GPSが機能停止した場合などでも、みちびきのみで24時間測位が可能な7基体制の確立を目指している。