ドラフト会議迫る、高校「BIG3」に注目
将来性抜群の小園・風間・森木、大学生は佐藤ら左腕が豊作
プロ野球ドラフト会議の開催が11日に迫った。新型コロナウイルス感染拡大の影響などを受け、1週間前の4日時点でも1位指名選手を公表した球団はなく、今年はぎりぎりまで吟味が続きそうだ。
高校生は小園(市和歌山)、風間(秋田・明桜)、森木(高知)と、いずれも150キロ超の本格派右腕に注目が集まる。小園は変化球も一級品で完成度が高く、最速157キロを誇る風間、甲子園出場こそないが、切れのある直球を投げ込む森木と、将来性抜群の「BIG3」として、1位候補に挙がる。
大学生では佐藤(筑波大)、隅田(西日本工大)ら本格派左腕がそろい、右腕の椋木(東北福祉大)や、右の長距離砲の正木(慶大)、強肩捕手の古賀(中大)らが上位候補。社会人では、広畑(三菱自動車倉敷オーシャンズ)、山田(JR東日本)の両投手が即戦力候補だ。
高校生の野手では、今夏の甲子園で2試合連続本塁打を放ち、準優勝に貢献した前川(奈良・智弁学園)やパンチ力のある有薗(千葉学芸)、投打の二刀流でも期待される阪口(岐阜第一)らが吉報を待つ。
例年より約2週間早く開催される今ドラフト。あるスカウトは「たった2週間だが、この違いは大きい」と指摘。コロナ禍や長雨も重なり、視察機会が限られ、多くのスカウトが「今年は難しい」とこぼす。
大学生では社会人とのオープン戦の中止や、秋のリーグ戦の開幕延期も各地で相次いだ。高校生の今年の候補は、2年次から新型コロナの影響で思うような練習ができなかった世代。将来性や伸びしろに重きを置くのか、それとも実績で判断するのか。各球団で判断が分かれるところだろう。