男子棒高跳びの沢野大地が引退、万感の思い


20年以上国内トップで戦う、思い出の長居で最後の大会

男子棒高跳びの沢野大地が引退、万感の思い

男子棒高跳び決勝の後、花束を手に感極まる沢野大地=25日、大阪・ヤンマースタジアム長居

 現役最後の大会を終えた男子棒高跳びの沢野は「中学生から始めて28年。本当に幸せな競技人生を送らせていただいた」と感慨を込めた。41歳の誕生日を迎えた16日に引退を発表していた。

 5メートル83の日本記録を持ち、7位に入賞した2016年リオデジャネイロ大会を含めて五輪3大会に出場。20年以上にわたって国内のトップで戦い、日本選手権制覇は11度を数える。引退試合の会場となった大阪・長居の競技場は07年世界選手権や五輪選考などで思い出深く、「こうやって元気な体で棒高跳びを楽しむことができた。最後が長居でよかった」と晴れやかに語った。

 今後は日大コーチ、教員としての活動が中心になる。「若い選手が力を付けてきた。底上げができている」と後進の成長に目を細め、「強さを持った選手を育てたい。(自分の)記録を超える選手が出ればうれしい」と次のステージに意欲を示した。