「盾矛対決」は名古屋に軍配、少ない好機を物に


屈指の堅守を誇る名古屋、リーグ最多得点の横浜Mを破る

「盾矛対決」は名古屋に軍配、少ない好機を物に

後半、ゴールを決め、祝福される名古屋のシュビルツォク(右端)=18日、豊田スタジアム

 リーグ最多得点の横浜Mと、屈指の堅守を誇る名古屋がぶつかる構図となった注目の一戦。軍配は名古屋に上がった。フィッカデンティ監督は「予想した通りの難しい試合。勝ち切ったのは素晴らしい」と話した。

 名古屋はシュート数こそ相手の半分以下の8本だったが、少ない好機を物にした。前半12分、CKの流れから中谷が詰めて先制点。後半開始直後には、相手DFに前田が激しく寄せ、こぼれ球をシュビルツォクが決めた。中谷は先制点を勝因に挙げ、「試合運びをこっちのリズムでできた」。

 名古屋はボールを持たれたが、失点は後半27分のCKからの1点のみ。攻守に汗をかいたボランチの稲垣は「ファウル覚悟で厳しくいくことを意識した。全体的にうまくできた」と満足げ。横浜Mのマスカット監督は「ほとんど支配した。何もできなかった負けではない」と強がったが、持ち味を出し切ったのは名古屋だった。

 これで公式戦10戦無敗。9月以降は5試合連続複数得点と攻守がかみ合ってきた。ACLで日本勢唯一の8強入りを果たしたが、来季の出場権争いは混沌(こんとん)。中谷は「ACLを毎年戦えるのは大切なこと。必ず3位以内を狙う」と言葉に力を込めた。