藤井聡太二冠、最年少の19歳1カ月で三冠に
3勝2敗で豊島二冠から叡王を奪取、28年ぶりに記録更新
将棋の豊島将之叡王(31)=竜王と合わせ二冠=に藤井聡太二冠(19)=王位、棋聖=が挑戦する第6期叡王戦5番勝負の第5局が13日、東京都内で指され、先手の藤井二冠が111手で勝ち、3勝2敗でタイトルを奪取した。19歳1カ月での三冠獲得は、羽生善治九段(50)の22歳3カ月を28年ぶりに更新する最年少記録だ。
中盤のじりじりする攻防が長く続いた。藤井三冠が「何とかバランスを保てた」と振り返るように豊島竜王の攻めをしのぎ、終盤一気に畳み掛けて勝負を決めた。
2人の間では、王位戦7番勝負も並行して戦われ、藤井三冠が4勝1敗で圧倒して防衛。将棋界最高のタイトルとされる竜王戦も藤井三冠が挑戦権を獲得し、10月から豊島竜王との7番勝負が再び始まる。
藤井三冠は終局後、最年少記録について「全く意識はしていなかった。これからも対局が続くので、あまり結果のことは意識せず、前を向いていけたらと思っている」と語った。豊島竜王は「(竜王戦開幕まで)1カ月準備をして頑張りたい」と巻き返しを誓った。
年明けに7番勝負が始まる王将戦でも、藤井三冠は3期連続で挑戦者決定リーグに勝ち進んでおり、来年3月末までの今期中にさらなるタイトルを獲得する可能性も見えている。