阪神、ロハスと大山の2発で劣勢はね返す


9月の4勝は全て逆転、チームに根付く簡単に折れない強さ

阪神、ロハスと大山の2発で劣勢はね返す

5回、同点2ランを放ち喜ぶ阪神のロハス(手前左)=8日、甲子園

 伊藤将が序盤に崩れ、三回までに3失点。8試合連続で先行を許す展開となった阪神だったが、ずるずるとはいかない。この日も粘りを発揮した。

 反撃ののろしを上げたのは、五回に伊藤将の代打として打席に立ったロハス。初球の143キロを完璧に捉えて同点2ラン。「中日、巨人、ヤクルトと最近の3カードとも初球は真っすぐの傾向があったので、思い切って振っていこうと思った」。読みも生かした会心の一発をバックスクリーンへ放り込み、笑みがこぼれた。

 六回は大山が続いた。低めの球を冷静に見極め、フルカウントからの浮いた変化球を逃さなかった。左中間へ決勝2ランを放ち、「最悪でもつなぐという場面で最高の結果」。4日の巨人戦での逆転サヨナラ弾に続く、殊勲の一発となった。

 これで9月の4勝は全て逆転勝ち。大山は「負けていても常に前を向くというのは、(監督が)矢野さんになってからずっとやっている。この先もそういう気持ちを忘れてはいけない」と言葉に力を込める。前半戦の快進撃を支えた先発投手陣に疲れが見えても、チームには簡単に折れない強さが根付きつつある。