東京パラリンピック、13日間の感動と熱戦に幕
新型コロナや酷暑の影響も強く、3年後は初開催のパリ
障害のある選手によるスポーツの総合大会、第16回夏季パラリンピック東京大会は5日、無観客の東京・国立競技場で午後8時から閉会式が行われた。会場のある1都3県に緊急事態宣言が出され、国内で新型コロナウイルスの感染収束が見通せない中、13日間の日程を終えて閉幕した。
東京開催は57年ぶりで、夏季では史上初めて同一都市で2度目の開催となった。政情不安の母国を逃れて開幕後に来日したアフガニスタンの2選手を含め、162の国・地域(ロシア選手は個人資格)と難民選手団から、史上最多の約4400人の選手が22競技539種目に参加した。
開催国の日本はメダル51個(金13、銀15、銅23)を獲得し、金メダル数、合計数とも11位。合計で過去最多だった2004年アテネ大会の52個には届かなかったが、金メダルゼロだった前回リオデジャネイロ大会から巻き返した。
コロナ禍で原則無観客の開催。児童生徒向けの「学校連携観戦」は当初想定より参加人数が減り、引率した教員の感染事例も出るなど影響が出た。競技はほぼ予定通りに行われたが、車いすテニスでは酷暑のため開始時間が一部変更され、降雨の影響で終了が深夜にずれ込むこともあった。
3年後の24年大会はパラリンピック初開催のパリ。閉会式では小池百合子東京都知事から国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドルー・パーソンズ会長を経て、パリのアンヌ・イダルゴ市長にパラリンピック旗が引き継がれた。