家電量販店でフィルムカメラの売り場が充実
スマートフォンでは表せない「レトロ感」で若者を魅了
スマートフォンでは表せない「レトロ感」があると昔ながらのフィルム写真に魅了される若者らが増えている。家電量販店では、デジタルカメラの普及で高価格帯のフィルムカメラが姿を消す中、レンズ付きフィルム(使い切りカメラ)などの手軽なフィルムカメラの売り場が充実しつつある。
「ビックロ ビックカメラ新宿東口店」(東京都新宿区)のカメラフロアでは、一番目立つ入り口付近に富士フイルムのレンズ付きフィルム「写ルンです」を置いた。写真プリントコーナーには、違いが一目で分かるようスマホとフィルムカメラの写真を並べたボードも展示している。
現像と同時にスマホにデータを送れるサービスも若者の利用を後押し。ユーチューバーに感化されてレンズ付きフィルムを買ったという男子高校生(16)は現像に訪れ、早速スマホに写真を取り入れた。「友達と写真を共有したい」と満足げだ。
フィルムを入れ替えて使える海外ブランドなどのフラッシュ付きカメラも種類が増加してきた。ヨドバシカメラマルチメディア吉祥寺(東京都武蔵野市)では、フィルムカメラの棚を新設。担当者は「生まれた時からデジタルで育っている若い人にとってアナログは新鮮に感じるようだ」と話している。