高飛び込みの玉井陸斗、悔いなき決勝の大舞台
萎縮することなく入賞を達成、メダルとの距離は痛感
男子高飛び込みの玉井は予選、準決勝を経て、「五輪の雰囲気にだいぶ慣れてきた」と実感できていた。決勝でも萎縮することなく、力を出し切って入賞を果たした。
苦手の後ろ宙返りも4回転半の大技も真っすぐに入水して、やっと上位に食い下がる展開。5回目に大きな失敗をしたが、「予選と準決勝で回転が足りなかったので、回転し過ぎるぐらいで頑張った結果。悔いは残っていない」。やり切ったという表情だった。
五輪延期前は、13歳10カ月での出場が日本男子選手史上最年少と注目された。1年遅れたことで最年少とはならなかったが、体も大きくなり、徹底した基礎練習も積んで地力を付けたからこその入賞ともいえる。他競技でも10代選手が目立つ中、「自分が活躍できないのは嫌だなと思っていた。活躍できた方じゃないかな」とはにかんだ。
腕の長さや足首の柔らかさ、空中感覚など飛び込みに必要な才能を備えていながら、大舞台でメダリストとの差が大きいことを思い知らされた。3年後のパリ五輪を見据え、「自分はまだまだ。少しでも近づけるように頑張っていきたい」と誓った。