相撲の人気を支えた木版画「錦絵」の歴史を紹介


東京都江戸東京博物館で企画展「相撲の錦絵と江戸文化」

相撲の人気を支えた木版画「錦絵」の歴史を紹介

東京都江戸東京博物館で行われた企画展「相撲の錦絵と江戸文化」の報道向け内覧会=16日、東京都墨田区(時事)

 18世紀末頃に隆盛を極めた相撲観戦と、その人気を支えた木版画「錦絵」の歴史を紹介する企画展「相撲の錦絵と江戸文化」が17日から墨田区の東京都江戸東京博物館で始まった。それに先立ち16日、報道向け内覧会が行われた。

 18世紀中頃から活躍し、葛飾北斎の最初の先生といわれている絵師・勝川春章は、力士の個性を捉えた相撲絵を描き、初期の「相撲錦絵」を形作った。勝川派をはじめ、東洲斎写楽や喜多川歌麿などの約130点の資料を展示。このほか、世界初の横綱免許状に当たる「谷風梶之助横綱免許状」(相撲博物館所蔵)などが注目を集めていた。

 江戸東京博物館の春木晶子学芸員は「江戸時代に庶民の娯楽として広まった相撲の背景には、相撲錦絵があり、両者の相互作用で発展した歴史を感じてもらいたい」と語った。同展は9月5日まで。同企画展は常設展観覧料で観覧できる。