カンヌ映画祭、香港デモ映画をサプライズ出品
運動を内側から探った作品「時代革命」、中国と緊張の恐れ
開催中のカンヌ国際映画祭で、2019年の香港反政府デモのドキュメンタリー映画が16日のサプライズ上映用に出品された。中国との関係が緊張する恐れがあり、直前まで告知されなかった。映画祭のティエリー・フレモー総代表は「上映で、世界の出来事の重要な瞬間を見せられるのを誇りに思う」と後押ししている。
出品されたのは、香港の周冠威(キウィ・チョウ)監督の「時代革命(レボリューション・オブ・アワー・タイムズ)」。152分間の作品は、若者を中心に一般市民が参加し、明確な指導者がいなかった抗議運動を内側から探った。衝突した警察が暴力を振るう映像も含まれている。
周監督は電子メールでの取材に対し「自己検閲はしなかった。香港のことを知らない人に、香港の出来事を伝えたい」と意義を強調した。(カンヌ(フランス)AFP時事)