「素晴らしい経験」、大谷が投打で超一流と対戦
米大リーグ球宴で史上初の二刀流、先発出場で勝利投手に
エンゼルスの大谷は、珍しく興奮した様子で取材に応じた。初めてのオールスター戦に臨み、マウンドと打席の両方でメジャーの超一流選手と対戦。「また来られるように、と思わせてくれる素晴らしい経験だった」と、目を輝かせながら語った。
一回。まずは先頭打者としてシャーザー(ナショナルズ)と顔を合わせた。大谷が「ずっとテレビで見ていた」という存在。サイ・ヤング賞(最優秀投手賞)3度を誇る名投手との対戦は、初球の直球をファウルし、2球目のカットボールに詰まらされて二ゴロ。大谷は「分かっていても打てない球だった」と振り返った。
その裏には、先発マウンドへ。前半戦ナ・リーグトップの28本塁打をマークした1番タティス(パドレス)を左飛。本塁打王を3度獲得した経験を持つ3番アレナード(カージナルス)を遊ゴロに打ち取るなど、3人で片付けた。ただ、大谷は三振を狙っていたそうで、「いいところに投げても当てられる率が高い。さすがだなと思った」。
大リーグ機構は、大谷が投手と打者の両方でオールスター戦のメンバーに選出されたことを受け、野球規則では本来不可能な形での投打同時出場を認めた。キャッシュ監督(レイズ)に先発投手兼1番指名打者で起用され、大谷は「ルールを変えてもらって、2打席立たせてもらった。伝統あるこういう場では難しかったと思う。感謝している」。打者では無安打。投打での活躍とはいかなかったが、球史に残る「二刀流」でのプレーになった。(デンバー時事)