エンゼルスの大谷翔平、劣勢から強打者の本領
大リーグ球宴本塁打競争で初戦惜敗、日本選手として初参加
初戦で敗れはしたものの、エンゼルスの大谷は初めての本塁打競争で十分に見せ場をつくった。
先攻のソトがマークした22本を追って打席へ。序盤は打球にうまく角度がつかずに右方向へのゴロやライナーが続き、最初の1分が経過した時点で柵越えは1本だけ。あっさり敗退かと思われたが、ここから本領を発揮した。
感覚を取り戻してペースを上げ、特大の513¥外字(96d8)(約156メートル)の一発も。徐々に高まるファンのボルテージに後押しされるように、残りの2分とボーナスタイムの1分で盛り返し、22本に追いついた。ただ、疲労の色は濃く、1分の延長戦は6-6で耐えたものの、再延長の末に敗れた。
投打の「二刀流」で活躍する今年は体力を温存するためにスイング量を減らしており、屋外でのフリー打撃は久々だった。序盤のつまずきは、その影響があったようで「なかなか距離感が取れなかった」と振り返った。
前半戦で両リーグ最多の33本塁打を放ち、第1シードで臨んだ大谷。優勝には届かなかったが、「なかなかできる経験ではない。すごく楽しかった」と晴れやか。同郷や同僚の選手がハッパをかける光景がおなじみの45秒間の休憩では、岩手・花巻東高の先輩の菊池(マリナーズ)からドリンクを受け取る場面も。ファンからはひときわ大きな歓声を浴び、忘れられない一日になった。(デンバー時事)