計算速度ランキング、「富岳」が3期連続世界一


コロナ治療薬の探索や飛沫のシミュレーションなどで成果

計算速度ランキング、「富岳」が3期連続世界一

スーパーコンピューター「富岳(ふがく)」=2020年6月16日、神戸市中央区(時事)

 理化学研究所は28日、理研や富士通などが開発、運用するスーパーコンピューター「富岳」(神戸市)が、スパコンの計算速度を競う「TOP500」など四つの世界ランキングで、昨年6月、11月に続き3期連続の1位を獲得したと発表した。
 1秒当たりの計算速度は、前回と同じ約44・2京(京は1兆の1万倍)回。2位のスパコン「サミット」(米国)の約3倍だった。

 TOP500のほか、産業利用や人工知能(AI)、ビッグデータ解析など用途別の計算速度ランキング3種でも3期連続の世界一となった。

 富岳はスパコン「京(けい)」の後継機。今年3月の本格稼働開始前から、新型コロナウイルス治療薬の探索や飛沫(ひまつ)のシミュレーションなどを実施し、成果を挙げている。

 TOP500では、2002年6月から04年6月まで、海洋研究開発機構の「地球シミュレータ」が5連覇を達成。11年6月と11月、京が2連覇している。