コロナ療養者、都議選で郵便投票制度の利用を


都選管が呼び掛け、利用者は今月30日までに申し込みを

コロナ療養者、都議選で郵便投票制度の利用を

東京都議選で新型コロナウイルスの自宅療養者らが郵便投票に使うファスナー付き透明ケースの見本(左)(時事)

 通常国会で成立した特例法に基づき、新型コロナウイルスの感染により自宅などで療養中の有権者らが郵便投票できる制度が東京都議選(7月4日投開票)に初適用された。利用するには今月30日午後5時までに、郵送などで住んでいる市区町村の選挙管理委員会に申し込む必要があり、都選管の担当者は「選挙まで時間はないが、必要な人に情報を届けたい」と語り、利用を呼び掛けている。

 対象として、保健所から外出自粛を要請され、自宅やホテルで療養する人などを想定。海外から帰国し、経過観察のため宿泊施設に滞在する人も含む。

 市区町村選管は申し込みを受け、投票用紙や専用封筒、ファスナー付き透明ケースなどを送付。記入済み投票用紙は専用封筒と透明ケースに入れた上で、同居人らを通じて7月4日の投票終了までの返送を求める。

 都選管は感染対策として、療養者らが申し込みのための請求書や投票用紙を準備する際、手洗いやアルコール消毒を必ず行い、できる限りマスクや使い捨てビニール手袋を着用するよう要請。また、投票用紙を入れる透明ケースなどは表面をアルコール消毒してポストに投函(とうかん)することを促している。

 市区町村選管は保健所と連携し、本人から同意を得た上で療養者らに制度を案内。港区選管の担当者は「保健所も多忙と聞いている。保健所の業務に支障が出ない範囲で、一人でも多くの人に投票してもらいたい」と話す。