慰霊の日「前夜祭」、尊い犠牲を忘れず平和誓う
糸満市の沖縄平和祈念堂で、鎮魂の火と平和の鐘の中で黙祷
沖縄全戦没者追悼式の「前夜祭」が22日午後、沖縄県糸満市摩文仁の沖縄平和祈念堂で開かれた。主催した公益財団法人沖縄協会の上原良幸副会長(71)は「現在の生活が尊い犠牲の上に築かれたことを決して忘れず、恒久平和の実現を訴え続けることを誓う」と述べた。
前夜祭は例年数百人が出席しているが、今年は6人に限定した。式では平和祈念公園内の平和の礎(いしじ)から採火した「鎮魂の火」に献火し、「平和の鐘」が響く中で参列者が黙祷(もくとう)をささげた。
県遺族連合会の宮城篤正会長(79)は式典後、「記憶が風化しないようにすることは大事だ」と強調。その上で、「2年続けて私以外の遺族が参列できないのは寂しい。遺族も高齢になり、組織がいつまで存続するか分からない」と話した。