中国海警4隻が領海侵入 沖縄・尖閣沖


国境警報

日本漁船2隻に接近繰り返す

 沖縄県石垣市の尖閣諸島沖で15日から16日にかけ、中国海警局の「海警」4隻が約23時間にわたり日本の領海に侵入した。日本漁船に接近しようする動きを見せたため、海上保安庁の巡視船が安全を確保し、領海外へ出るよう警告した。

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、海警2隻が15日午後1時半ごろ、南小島の南南東で領海に侵入。さらに砲らしきものを搭載した「海警1305」を含む2隻が、16日午前4時15分ごろ、大正島の南南東で領海に侵入した。4隻はいずれも同日午後0時20分ごろまでに領海を出た。

 2隻ずつに分かれた海警は、操業中の日本漁船2隻への接近を繰り返したり、付近にとどまったりした。

 中国は今月、中国が主張する管轄海域での、海警局の武器使用を認める「海警法」を施行し、尖閣周辺海域は緊張が高まっている。加藤勝信官房長官は16日の記者会見で、「国際法違反」として中国側に連日抗議していると明らかにした。

(沖縄支局)