生殖補助医療の「影」、医師関与の生命創造


親知らぬAID子の苦悩

 生殖補助医療の技術進歩は目覚ましい。不妊治療における人工授精、体外受精などがあるが、これらが夫婦間で行われている限りにおいては、人間の自然な生殖能力を補助する技術として、それほど問題は起きない。しかし、第三者が関わった治療となると、自然の摂理に反する行為で、もはや補助の域を超えて「命の創造」に近く、親子関係の複雑化という倫理面の問題が浮上する 。

 例えば、次のような例もある。性同一性障害(GID)の女性が「男」に性別変更し、女性と結婚した。夫婦間では妊娠できない妻が第三者の精子を使って人工授精(非配偶者間人工授精=AID)し、出産した 。


...【全文を読む】
記事の全文をご覧になるには会員登録が必要です。
新規会員登録へ
ログインへ