改憲で朝毎と同様の自民草案撤回論を主張する日経に欠落する家庭観


◆家庭教育重視の伝統

 かつて新渡戸稲造は、ベルギーの法学者ド・ラヴレーから「貴国の学校に宗教教育はないのですか」と問われ、「ありません」と答えた。すると彼は驚いて「宗教なし!ではどうやって道徳教育をするのですか」と聞かれ、とっさに心に浮かんだのが幼年時代の家庭教育だった。

 それが動機となって新渡戸の名著『武士道』が生まれた。このエピソードは日本語版序文にある。『武士道』はケネディをはじめ海外の多くの識者に愛読され、日本では家庭が人格形成の場と知らしめた。


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