評論家の江藤淳氏が亡くなって16年。最近では…


 評論家の江藤淳氏が亡くなって16年。最近では言及されることは少ない。生前の活躍が目覚ましかったことを考えると、落差の大きさに驚く。単に顧みられないのではなく、むしろ積極的に排除されている印象がある。死んでなお、村八分にあっているようなものだ。

 そうした風潮に対して、強い疑問を提起した著作が現れた。長らく江藤氏の担当編集者を務めた斎藤禎(ただし)氏の『江藤淳の言い分』(書籍工房早山・5月刊)がそれだ。


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