スマートフォンでゲーム、インスタグラムにコメント、ユーチューブで動画視聴…。今や見慣れたスマホ利用は、韓国の軍隊でも見られる光景となりつつある。

　国防省が国防改革の一環として、４月から全国の部隊で兵士たちが日課を終えた後の時間と、週末に携帯電話の使用を許可するという。

　平日午後６時～１０時、休日は午前７時～午後１０時まで使用できる。昨年から一部の部隊で試験的に導入しており、全国的には３カ月間の試験運用を経て、早ければ７月からは全部隊での使用が許される。

　目的は兵士らが社会からの孤立感を解消し、自己啓発の機会とリラックスできる自由時間を保障するため。もちろん制限は多く、１台ごとに登録番号を付与し厳格管理。保安上の理由でカメラは撮影できないようステッカーが貼られ、録音機能も遮断される。

　一方、全面許可には反対の声もある。スマホの使用は、兵士間の意思疎通の低下や、緊張感の維持に問題が出るとの懸念などだ。

　入隊する２０代前半の若者からしてみれば、スマホを取り上げられてしまう軍隊で２年近く過ごすのは窮屈に感じるだろう。全面使用が始まれば、軍隊の生活は一変することになるかもしれない。

　ただ、除隊した年配のおじさんたちからは、「自分たちの時代はそんなものはなかった」との苦言とともに、脚色された軍隊生活の昔話が聞こえてきそうだ…。

（Ｋ）