中国弾圧の届かぬ叫び


地球だより

 日本ほど長くはないが、韓国でも今月初めにゴールデンウイークがあった。中国の労働節連休と重なったこともあり、例によって中国観光客が大挙して押し寄せてきた。

 ソウルを流れる漢江のほとりでは南京に本社のある食品関連会社の社員約4000人からなるツアー団体客が韓国代表料理の一つサムゲタン(参鶏湯)を一斉に頬張る「爆パーティー」が催され、大いに話題になった。

 そんな中国人歓迎ムードの中、ソウル中心街・光化門の一角では細々と中国共産党の弾圧に抗し活動を続ける団体がある。気功集団・法輪功のメンバーたちだ。通行人に「心身にとても良い体操です」と声を掛けながら小冊子を手渡す。中を見ると法輪功の動作、歴史、心掛け、体験者の声、ネットワークなどと共に中国共産党による弾圧の実態が写真入りで記されていた。

 中国政府が法輪功を恐れる理由は「真・善・忍」を説く内面修養の教えを中心に共産党のコントロールが及ばない集団と化す恐れがあるため。

 小冊子の末尾には「あたなを真に健康な道に導くための修練案内書」とある。思想・信条や言論の統制、人権蹂躙(じゅうりん)など中国共産党の本質を見極めたひと言だ。だが、中国特需に沸く今の韓国では残念ながら法輪功の「良心の叫び」はほとんど聞こえてこない。

(U)