社会的距離を取る難しさー韓国から


地球だより

 ソウル中心部で行われた集会をきっかけに再び拡大してしまった新型コロナウイルスの感染。首都圏では感染防止に向け社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)を置く勧告段階が「2・5」に引き上げられた。と言っても厳密に「2・5」という段階があるわけではなく、「1」から「2」に引き上げても目立った効果がなかったので、最終段階である「3」まで引き上げずに済むよう「2」を強化して市民の注意を喚起しようというものだ。

 先日、テレビでニュース番組を見ていたら市役所の職員たちが「2・5」の遵守を市民に呼び掛ける活動を紹介していた。夜9時を過ぎるのを待って3人1組の取り締まり班が繁華街に繰り出す。飲食店で2人以上の飲酒や食事をしていないか見回るのだ。

 ある店では焼き肉を囲んで焼酎を飲み交わすグループが引っ掛かった。店の女主人が「閉店後に従業員で食べただけ」と答えると、職員は「従業員名簿を見せて」。するとごまかし切れないと思ったのか「近所のお兄さんたちと一緒だった」と弁解していた。

 また別の店では職員に注意された酔客が「ストレスが溜まってビール1杯飲んでいただけじゃないか」と逆切れ。店の主人も「今日は売り上げがまだ10万ウォン(約9000円)にもならないのに…」と恨めしそうに捨て台詞(ぜりふ)を吐いていた。

 皆それぞれ事情を抱えているが、一刻も早いコロナ終息を願う気持ちは同じだ。

(U)