悲喜交々のオンライン授業


地球だより

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、韓国では全国でオンライン授業が始まっている。コロナ危機の影響で3月に新学期を迎えることはできなかったが、それでもコロナをいち早く抑え込むことに成功し、約1カ月遅れでスタートした。まずは受験などを控える中学3年生と高校3年生を皮切りに最後は小学校低学年に至る段階的な授業開始だ。

 実際にどのように授業をしているのか、生徒たちが投稿サイトにアップした自撮り動画をのぞいてみた。ソウル市内に住むある中学2年の男子生徒の場合、勉強部屋のパソコンの前に座り、オンライン会議システムを使って担任の先生やクラスメイトの顔を見ながらの朝礼で一日が始まる。時間割に沿った各科目の授業は黒板を使って単元内容を解説していく先生たちの動画を視聴し、最後に「クイズ」と称する確認問題を解いて終わりだ。

 ただ、そうは言っても相手は画面。先生の目を盗むまでもなく(?)スマホをいじったり、お菓子を食べながら授業動画を見たり。午後の時間帯は眠気に襲われやすく、椅子の後ろにあるベッドに横になるのも自由だ。動画の中2男子は実際に登校するより起床時刻を1時間遅らせられるのが嬉しいと、ビデオカメラに向かって話していた。

 しかし、大学受験が目前の高3は「四当五落」(睡眠時間を4時間にして勉強すれば合格だが、5時間なら不合格の意)の緊張感の中にいる。多少の感染リスクを冒してでも生の授業でガチに勉強したいのが本音かもしれない。

(U)