ウィーン発コンフィデンシャル
金正恩氏の安全な亡命先を探そう
ルーマニアの独裁者ニコラエ・チャウシェスク大統領夫妻が処刑されて26年目を迎える。旧東欧諸国の民主改革で共産党指導者が民主勢力によって処刑された唯一のケースだったので、チャウシェスク大統領、エレナ夫妻処刑シーンは世界に…
スロベニア国民、同性婚を拒否
旧ユーゴスラビア連邦のスロベニアで20日、同性婚を通常の男女間の婚姻と同じように法的認知(養子権を含む)するか否かを問う国民投票(有権者約170万人)が実施され、約63・48%の国民が反対票を投じた。この結果、今年3月…
北の金王朝は国民の寿命を奪った
このニュースを読んだ時、金日成主席、金正日総書記、そして金正恩第1書記の3代世襲の金王朝が自国民族に犯してきた罪の深さを痛感した。金王朝は北国民から12年の寿命を奪ったのだ。これほど大きな罪があるだろうか。 韓国統計…
マザー・テレサが願っていたこと
修道女マザー・テレサ(1910~97年)は来年9月にも列聖(聖人)されることになった。テレサは1979年、修道会「神の愛の宣教者会」を創設し、貧者救済に一生を捧げた。その功績が認められ1979年のノーベル平和賞(197…
北の楽団公演中止は「中国の事情」
14日のコラムの続編となるが、どうしても読者に報告しておきたい情報がある。北朝鮮音楽楽団「モランボン楽団」の北京公演は12日、突然キャンセルされ、楽団メンバーは帰国した。楽団の公演中止についてコラムでは5つのシナリオを…
なぜ神はユダヤ民族を捨てないか
バチカン放送独語電子版によると、ユダヤ教徒とローマ・カトリック教会の神学的対話の成果をまとめた文書が10日、公表された。第2バチカン公会議で採択された宣言文「Nostra aetate」50周年を記念したものだ。欧州全…
「はやぶさ2」の快挙と「人間の進歩」
小惑星探査機「はやぶさ2」は3日、目的地の小惑星「リュウグウ」に向けて軌道変更に成功した。「はやぶさ2」は平成30年に「リュウグウ」に到着し、3度着地して岩石などを採取し、32年に地球に持ち帰る予定だ。宇宙航空研究開発…
金星探査機「あかつき」は僕らの友達
金星探査機「あかつき」が9日、逆噴射して5年ぶりに金星の軌道に入ったという。そのニュースを聞いた時、真っ先に考えたことはこの5年間、「あかつき」は何を考えてきたのだろうかということだった。打ち上げ日のような華やかさはも…
ローンウルフによる「テロの脅威」
オバマ米大統領は6日、国民向けTV演説の中で、カリフォルニア州サンバーナディーノで起きた銃乱射テロリストに対し「どの組織、グループにも所属していない一匹狼的な存在、ローンウルフによるものだった」と強調した。 130人…
朝鮮語で演説した北大使の狙い
ご存知のように、国連では英語、ロシア語、フランス語、中国語、スペイン語、そしてアラブ語の6か国語が一応、公用語となっている。国連関連の会議ではこの公用語で演説するのが基本だ。アフリカやアジア出身の外交官は国連では英語か…
イスラム教根本主義について
「パリ同時テロ」はイスラム教に潜在する「暴力性」(神学者ヤン・アスマン教授)について改めて考えさせられた。ただし、イスラム教だけではなく、唯一神教のキリスト教、ユダヤ教にも同じように根本主義、過激主義が存在する。イスラ…
金正恩氏は北の外交を殺した
国連工業開発機関(UNIDO)第16回総会が30日から今月4日まで5日間の日程でウィーン本部で開催中だ。ウィーンの国連機関の中でも花形の国際原子力機関(IAEA)総会とは違い、閣僚級参加数は少なく、総会をフォローするジ…
「国際テロ」とドイツの関わり方
「パリ同時テロ」の首謀者アブデルハミド・アバウド容疑者が9月、難民に紛れてギリシャから欧州入りしたという。首謀者を知る証人が語った内容だけに信頼性は高い情報だ。このニュースは「パリ同時テロ」後、治安関係者が常に懸念して…
「砂漠の宗教」とテロリスト
「月の沙漠」という童謡を聞くと、目頭が次第に熱くなるのを感じる。いつもそうだ。まだ見たこともない砂漠の世界が脳裏に浮かび上ってくる。やり切れないほどの静かさの中、月だけが神々しい光を放つ。 ウィーンの自宅の仕事場で疲…
「イスラム国」の背後に潜むもの
イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」は8月21日、シリアのKarjatain で西暦4世紀ごろ建立された修道院 Mar Elian をブルドーザーで破壊した。シリアの砂漠に立つ修道院はこれまで多くの紛争や戦闘を目撃…
「私はパリ」は戦争宣言だ
イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」による「同時テロ」事件で少なくとも129人の犠牲者を出したフランス国民は今、そのショックから立ち上がろうとしている。今年1月7日に起きたイスラム過激派テロリストによる仏週刊紙「シ…
ISはアッシリア王国の再現?
イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)はアッシリア王国の再現という話を聞いた。実証が難しく、思い付きの域を出ない感じがするが、新鮮な観点なので読者に紹介する。 アッシリア王国はメソポタミア(現在のイラク)北…
テロと麻薬と「クリスマス市場」
「パリ同時テロ」事件以後、欧州全土でテロに対する不安を抱く国民が増えてきた。同時に、大規模なイベント、コンサート、サッカー試合などがキャンセルされる一方、欧州へ旅行する観光客が減少してきている。 ウィーンで13日夜、…
国際テロには「中立」はない
アルプスの小国オーストリアは中立国であり、冷戦時代は東西両欧州の架け橋的な役割を果たしてきた。同国の首都ウィーンには30を超える国際機関の本部、事務局が存在し、観光の街としても世界から多くの観光客が毎年訪れる。 音楽…
イスラム系移民の西側「統合」問題
「パリ同時テロ」事件が国内外のイスラム教過激派が連携して組織的に実行した欧州最初のテロ事件となった。フランス社会では不安が広がる一方、「なぜ国内のイスラム系青年たちが過激テロに走ったのか」といった疑問に対峙し、その答え…
「パリ同時テロ」は宗教戦争ではない
13日発生した「パリ同時テロ」事件はイスラム教とキリスト教の宗教戦争ではない。「パリ同時テロ」直後、世界の主要なイスラム教はパリのテロ事件を厳しく批判し、イスラム過激派と一線を引いている。一方、欧州のキリスト教社会では…
「パリ同時テロ」ともう一人の主人公
メルケル独首相は14日、パリで前日発生したテロ事件(現段階129人死亡、負傷者352人)について声明を発表し、パリ同時テロに対して厳しく批判する一方、その犠牲となったフランス国民へ連帯を明らかにし、「如何なる支援も惜し…
なぜ「日本の天才」に言及しないのか
韓国最大手「朝鮮日報」の日本語電子版(11月13日)を読んでいると、面白いコラムを見つけた。曰く「韓国の天才は医学部へ、中国の天才は工学部へ」という見出しが付いた記事だ。 記事の内容を簡単に紹介する。中国の優秀な学生…