韓流アイドルへの思い複雑


地球だより

 今や世界を股にかけると言っても過言ではない韓国男子7人組の人気K-POPアイドルグループ「BTS(防弾少年団)」。長身でイケメン、圧倒的な歌唱力、躍動的なダンスなどで聴衆を虜(とりこ)にしている。メンバーが原爆を連想させるキノコ雲の写真入りTシャツを着用し物議を醸したこともあったが、全米アルバムチャート1位や米ツアーチケット完売などの実績を誇り、文字通りスターダムにのし上がった。

 先日、そのBTSをソウルまで追っかけに来たという30代の日本人女性と話す機会があった。彼女いわく「パフォーマンスの凄さだけじゃない。J-POPアイドルよりも礼儀正しいんです!」。「日本よりも」という部分が妙に癪(しゃく)に障ったが、これは韓流ブームの先駆けとなった韓国ドラマ「冬のソナタ」に出演したヨン様ことペ・ヨンジュンさんに夢中になった日本女性陣に、日本の夫たちが焼きもちをやいたのと似ているのかもしれない。

 ただし、筆者が「BTSのような王子様が現れるといいですね」と言うと「いいえ、人生のパートナーはまた別」。聞けばすでに以前、韓国男性たちと付き合ってみたが、素顔は皆思いのほか激情タイプだったため別れることに。韓流で演出される男性像は必ずしも等身大の韓国男性ではなかったということらしい。それでも「BTSはやっぱり大好き」と、遠くから眺めて夢心地に浸っていたいという本音をのぞかせていた。

(U)