未来志向のスタート 「百年後よかったと思える」決断


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 1961年(昭和36年)、韓国で引き起こしたクーデターが成功して間もなく、最高司令官だった朴正熙・国家再建最高会議議長(後に大統領)が訪日した。目的の一つは、一人の男に会うためだ。

 「自分たち若い陸軍の軍人が軍事革命に立ちあがったのは救国の念に燃えたからだが、その際に日本の明治維新の志士を思い浮かべた。あなたの先輩の吉田松陰先生や高杉晋作、久坂玄瑞などという人々のつもりでやった。けれども実際若いし軍人だから政治のことはわからない。いわんや経済問題はわからない」


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