高校バスケ、福岡大大濠が28年ぶりに頂点


日本一に懸ける執念実る、守備で成長、1年生も奮起

高校バスケ、福岡大大濠が28年ぶりに頂点

男子決勝の帝京長岡戦、シュートする福岡大大濠の岩下(右)=29日、東京体育館

 福岡大大濠の日本一に懸ける執念が実った。28年前に優勝した後、6度進んだ決勝ではいずれも敗戦。3年生の司令塔、岩下は「2年前も準優勝。今年こそは、という気持ちが日本一につながった」と宿願達成を喜んだ。

 準決勝で38得点を挙げた岩下は立ち上がりから3点シュートを警戒され、他の選手も相手の厳しい守備で持ち味をなかなか発揮できない。しかし、片峰監督には「我々も守備を崩されなければ粘り勝ちできる」という自信があった。

 11月の県予選決勝で福岡第一に敗れ、守備への意識を見直していた。帝京長岡の205センチの留学生に対しては1年生の川島が臆さずマッチアップ。「自分がしっかりやらないとチームとして駄目だと思った」。時には先輩と2人がかりでマークしながら、チーム最多の15得点。攻守に存在感を示した。

 今大会はシードされず、1回戦から6試合を勝ち抜いた。岩下は「1試合1試合が激戦だったけど、頂点を目指して頑張れた」。たくましく成長を続けた仲間と栄冠を手にし、誇らしそうだった。