サッカーW杯予選、森保Jが望みつなぐ2勝目
豪州に2-1の劇的勝利、森保監督の攻めの一手で勝ち越し
劇的勝利で踏みとどまった。1-0の後半20分すぎに守田が相手を倒してPKの判定もVARの介入でFKに。だが、これを決められ同点とされる。それでも最後まで諦めない。同41分、浅野のシュートのこぼれ球が相手オウンゴールを誘い、土壇場で勝ち越した。
勝つ以外にない窮地で、森保監督が攻めの一手を打った。2次予選から基本としてきた4-5-1ではなく、4-3-3のシステムを採用。試合前に君が代が流れた際、指揮官は目を潤ませていた。ホームで迎えた大一番に懸ける覚悟をにじませ、内容には確かな変化が生まれた。
中盤を逆三角形に組んだ田中、遠藤航、守田が前への推進力を生んだ。流動的にポジションを変えながら中盤を支配。距離感も改善され、遠藤航は「2人が幅を取り、やりやすかった。新たなオプションができた」。多彩なパスが持ち味の田中はW杯予選初出場ながら縦につける場面が多く、代表初ゴールで先制点をもたらした。
采配にも課題があった指揮官だったが、疲労が見えた選手を早めに代えた。後半33分から浅野を投入したことが決勝点につながり、先発変更を含めて起用が的中。「守りに入らず、勝利をつかみ取りにいくという前向きな言動や采配をしたかった」と監督。まだ勝敗を五分に戻しただけ。それでも森保ジャパンが息を吹き返し始めた。