西日本工大の隅田知一郎 「4球団競合は出来過ぎ」
西武が交渉権獲得、目標は「日の丸を背負って戦える投手」
西日本工大の隅田は、自分の名前が次々と呼ばれ、「出来過ぎ。4球団というのは頭になかった」と驚きを隠せなかった。今年最多となった競合の末、西武が交渉権を獲得した。
最速150キロを誇り、スライダー、チェンジアップなど多彩な球種を操る左腕。「カウント球、決め球にすべての変化球を投げられて、三振を狙える」
地道な努力を続けて自信を付けたからこそ、そう言い切れる。
今年の全日本大学選手権は、1回戦で上武大に敗れたが1失点完投。14三振を奪う力投が光った。日本一の夢はかなわなかったものの、「4年間、やり残したことがないくらい頑張ってきた」。その成果は大学初の支配下指名、それも1位という形で表れた。
将来の目標は「日の丸を背負って戦える投手」。東京五輪の日本戦全試合をテレビ観戦し、思いを強くした。「ストレートが現段階では、プロで全然通用しない。変化球も完成度を求めてやりたい」。浮つくことはなく、プロでも力と技を磨いていく。