NBAの八村塁にエースの自覚、開幕戦をけん引
徐々に本来の輝きを取り戻し、チーム最多の20得点
1976年モントリオール大会以来の五輪。「史上最強」の日本男子で開幕戦をけん引したのは、NBA(米プロ協会)から戻った八村だった。
2019年ワールドカップ(W杯)王者のスペインに実力差を見せつけられ、「経験の差が出た」と反省しながらも、チーム最多の20得点。3点シュートを4本決めたり、豪快なダンクをたたき込んだりと、見せ場をつくった。
合流してから2週間弱。代表チームでは直前に実戦を2試合こなしただけだが、「NBAでやってきた経験を生かして、チームにアドバイスができる」と話していた。23歳にして自覚十分。ウィザーズ2年目で日本選手初のプレーオフ出場を果たし、自信を深めている。
開会式では日本選手団の旗手を務め、「夢に見ていた舞台。日本中が誇り高く思えるようなプレーをしたい」と闘志を燃やしていた。ラマス監督も「文句のつけようがない選手」とエースとして全幅の信頼を寄せる。序盤は動きが硬かったが、徐々に本来の輝きを取り戻し、後半はチームに勢いをもたらした。
世界ランキング42位の日本にとって、1次リーグの残り2戦も相手は格上。「僕らも第3、4クオーターはいい感じで戦えていた。それを最初からやらなきゃいけない」。厳しい戦いを見据え、気を引き締めた。