こたつでぬくぬくとお魚見物を、温かさをPR


神戸の須磨海浜水族園、大水槽前に設置

こたつでぬくぬくとお魚見物を、温かさをPR

水族館に設置されたこたつに座り、魚を鑑賞する入園者ら=12月17日午後、神戸市立須磨海浜水族園

 こたつでゆっくり、ぬくぬくとお魚見物を-。冬場は寒いイメージが強く敬遠されがちなことから、「温かい水族館」をアピールしようと、神戸市立須磨海浜水族園が大水槽前に長さ7・2メートルのこたつを設置し、人気を呼んでいる。期間は3月2日まで。

 同園によると、冬場の入園者数はピークの8月に比べ、約4分の1に激減する。このため、暖かいイメージをPRする方法を検討し、職員からこたつのアイデアが出された。

 こたつは水槽と向き合うカウンター方式。ベンチに座ってもらい、靴を脱がずに入れるようにした。大人12人が座ってもゆったりとできるスペースを確保した。

 職員がホームセンターなどで材料を調達。机も手作りで、板に脚と赤外線のヒーターを取り付けた。こたつ布団は近くの商店街で特注した横長のもので、魚の柄にしてもらうこだわりも。

 カメやエイなど、約50種類500匹の魚が優雅に泳ぐ大水槽を前に、堺市から夫婦で来た中野孝夫さん(76)と明子さん(73)は「暖かいし、立ってみるより落ち着ける」と顔をほころばせた。