中国の無人探査車「玉兎号」、月面に
着陸の「嫦娥3号」から分離
月面に軟着陸した中国の無人探査機「嫦娥3号」は15日午前4時35分(日本時間同5時35分)、搭載している探査車「玉兎号」を月面に降ろした。国営新華社通信が伝えた。玉兎号は今後約3カ月間、着陸地点周辺を自走しながら地質構造や資源の調査などに当たる。
国旗の付いた機体の撮影も予定されており、中国は旧ソ連、米国に次ぐ月面到達を内外にアピールする。
嫦娥3号は2日に打ち上げられ、14日夜に月面への軟着陸に成功した。着陸後、機器のチェックが行われ、地球から着陸機と玉兎号の分離を指令。玉兎号は月面に架けられたレールに沿い、陸地に降りた。玉兎号は太陽電池パネルを収納した状態で長さ約1・5メートル、幅1メートル、高さ1・1メートル。六つの車輪を持つ。
探査車は1970年代まで月面着陸を何度も行った旧ソ連や米国の月探査でも使用された。
月面には未来の核融合発電の燃料となるヘリウム3などが大量にあるとされ、中国はこれらの資源獲得も見据え、月面探査計画を進める。(北京時事)