NASA、宇宙ロボはやはり脚必要?
ステーションにある上半身に接続へ、船外活動も
国際宇宙ステーション(ISS)に2011年から配備されている上半身しかない人間型ロボット「ロボノート2」について、米航空宇宙局(NASA)は14日までに、来年前半に2本の脚を届けると発表した。
接続された脚を使ってレール状の手すりを移動し、無重力環境でも体を固定して作業しやすくなる。上半身を改造すれば、飛行士の代わりにISSの外に出て、危険な宇宙空間で部品交換作業などができる。
ロボノート2は世界初の宇宙用人間型ロボットで、NASAと米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が開発した。内蔵コンピューターによる動作と人間による遠隔操作が両方可能で、現在は動作試験が続いている。
上半身は高さ約1メートル、重さ約150キロ。腕や指、頭が人間のように動き、頭にカメラ、腹にコンピューターを内蔵し、電源パックを背負っている。脚には関節が7個あって自由に動く。先端にカメラがあり、内蔵コンピューターが足場を判断して移動できるようになっている。
NASAは上半身を4輪自動車に搭載し砂漠を走らせる試験も行っており、将来は小惑星や火星の探査にも活用する方針。
人気SFアニメ「機動戦士ガンダム」の終盤で、敵の新型ロボットが登場した際、脚がないとのパイロットの指摘に整備担当者が「あんなの飾りです。偉い人にはそれが分からんのですよ」と、脚がなくても機能すると説明する場面がある。しかし、現在の技術ではあった方が便利なようだ。