戦災前に撮影された首里城の写真を発見


旧米沢藩の上杉家が所有、明治期に撮影か

戦災前に撮影された首里城の写真を発見

上杉家の所有品から見つかった、戦災で焼失する前の首里城の写真(上杉家所蔵・米沢市上杉博物館提供)

 旧米沢藩(山形県米沢市)上杉家の所有品から、琉球王国の王城だった首里城(那覇市)を撮影した写真が見つかったことが5日、分かった。首里城の建物や関連する資料は太平洋戦争の沖縄戦で失われており、復元前の城を写した貴重な写真という。

 上杉博物館によると、旧米沢藩最後の藩主上杉茂憲が1881~83(明治14~16)年、沖縄で現在の県知事に当たる県令を務めた後、持ち帰った写真とみられる。城内を見渡せる場所から撮影したとみられ、久慶門を手前に、歓会門や守礼門が写っていた。

 同館で6日から開催される企画展「上杉家の古写真」の準備のため、昨年10月、上杉家所蔵の1000点以上ある写真を整理、調査した際に見つかった。同展で展示される。