新なでしこ、澤穂希不在に責任と自覚
五輪へ向け始動、強化合宿に緊張感が漂う
18日に沖縄県石垣市で始まったサッカー女子日本代表(なでしこジャパン)のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選(2月29日~3月9日、大阪)に向けた強化合宿は、昨年12月に澤穂希が現役引退してからの新たなスタートで、これまでにない緊張感が漂っている。
主将の宮間(岡山湯郷)は「澤さんの代わりには誰もなれない」と言い切る。土壇場の勝負強さと圧倒的な経験を持っていた澤。その背中を見て数々の国際舞台で戦ってきたメンバーは、宮間を筆頭に今やチームの要に成長してきた。宮間は「世代も徐々に変わっていく中で、違う色のチームになっていきたい」と話す。
澤とともに戦った経験のない若手も入ってきている。海外で活躍する選手が増え、国内組も各チームの主力がそろう中、一人のカリスマに頼ってきた時代から抜け出そうとしている。大儀見(フランクフルト)は「自分たちが引っ張っていかないとならない立場。自覚や責任は新しく芽生えた」と語る。
「澤のような存在感のある選手を育成していくことが大事」と話す佐々木監督。厳しい戦いが予想されるアジア予選を勝ち抜いたとき、なでしこの新しい色が見えてくる。